米カリフォルニア州で救急車で搬送中の患者の様子を、グーグルグラスでライブ中継する試みが始動した。システムを構築したのは、グーグルグルグラスの業務利用プログラム“Glass at Work”の公式パートナーの1社として知られるCrowdOptic社。

ベイエリアで商用救急車サービスを運営する企業ProTransport-1社と合同で、今回の取り組みを開始した。
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発表によると、ProTransport-1社の看護士らはグーグルグラスを着用して救急車に搭乗。病院へ搬送中の患者の様子をその場で病院の医療チームに送信し、医師たちから適切な指示を得るという。

担当者によると「CrowdOptic社のソフトウェアは非常に多様な機能を持つが、今回のライブ配信を手始めに、その可能性を探っていきたい」とのこと。「今後は目的地へのナビゲーションや医師への報告書の作成など、救急搬送業務の様々な場面でグーグルグラスを活用していきたい」としている。
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医療現場でのグーグルグラスの活用に関しては、ボスンの医療機関Beth Israel Deaconess Medical Centeの取り組みも有名。同じくGlass at Work認定企業であるWearable Intelligence社のソリューションを用い、病室に掲示されたQRコードから医師が患者の情報をグーグルグラスで取得し、治療に役立てている。

同病院でCIOを務めるJohn Halamka氏によると「救急隊による活動記録は、現状ではほとんど紙ベースであるのが実情。搬送中の患者の心電図情報は病院に無線で送信されるが、救急隊と病院側の会話は、基本的に電話による音声通話だけだ」とのこと。

いくつかの医療機関では救急隊がタブレットPCを携帯し、医療機関と情報共有を行うケースも報告されているが、今回のCrowdOptic社の技術は、その効率を劇的に向上させるものと言えそうだ。(Google Glass Info)

CrowdOptic Signs Software Deal With ProTransport-1 to Install Google Glass in Ambulances - MarketWatch