iPadなどのタブレットを活用した電子カルテサービスを医師向けに提供するDrchrono社はこのほど、グーグルグラスを活用した、“電子カルテ”サービスの提供を開始した。

マウンテンビューに本拠を置くDrchrono社は2010年に、医師たちがiPadで利用できる電子カルテサービスを開始。患者の診断スケジュールや処方箋の管理、臨床記録の保存や、検査結果へのアクセスといったサービスを提供し、既に6万人の医師が利用している。
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今回、Drchrono社は出資元のオンラインストレージ大手、BOX社と協同でグーグルグラス向けアプリの開発を完了。デモ版の受付を専用サイトから開始した。

このアプリを使用することにより、医師たちは診察や手術の結果をハンズフリーで電子カルテに記録することが可能。診断の記録や、手術中の動画や静止画などはBOX社のクラウドシステムに保管し、必要に応じて他の患者のデータと比較できる。
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医療現場での電子カルテの利用にあたっては、高度なプライバシー保護が求められるが、Drchrono社の仕組みは既に米国のHIPAA(医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律)に適合しており、医療関係者の間で広く認知されている。

グーグルグラスの医療現場への導入に関しては、既に20社以上の企業が参入。AugmedixやPristineといった企業が有名だが、電子カルテに特化したサービスはこれが初めて。Drchrono社によると既に300名の医師が利用の申請をしたという。

医療機関で発生した電子データはEHR(electronic health record)と呼ばれ、今後ますますその活用が期待されている。患者の診断データを一箇所で管理することにより、既往症の治療方針の決定や多重投薬の防止などの効果も見込めるほか、複数の医療機関で取得されたEHRをビッグデータとして活用することにより、医学の発展への貢献や、保険や介護などの分野のサービス向上など、幅広い活用が期待できそうだ。(Google Glass Info)

Startup launches 'first wearable health record' for Google Glass | Reuters