グーグルグラスが総務省の「技術基準適合証明」(技適)を取得していたことが明らかになった。4月9日付で審査を通過していたのは「Glass(Model:AVT-5 and XE-C)」と記載された製品。"XE-C"は現在、アメリカで開発者向けに販売されているグーグルグラスの最新バージョン(第二世代)を意味し、これにより「日本での発売も近づいた」という期待が高まっている。
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グーグルグラスが密かに日本語対応を進めている事実は今年4月の時点で既に確認されていた。4月15日に公開された最新版アップデート(XE16)に、大量の日本語リソースが含まれていることが発覚。端末の地域設定を変更することにより、操作メニューの日本語表示が可能であることが話題になった。
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また、Google検索では日本語音声での検索にも対応。「やきゅう」や「てんき」といった日本語で、最新の検索結果を表示することが可能になっている。

さらに、5月上旬には総務省の別の技術認定、JATEの審査にグーグルグラスが通過していたことが発覚。同時期に、グーグルグラス所有者のみがアクセスできる専用サイト「My Glass」も、日本語表示に対応し、それまでは英語のみの表記だったが、日本のIPアドレスからアクセスした場合「デバイス情報」「Wi-Fiネットワーク」「端末の位置情報」といった項目が日本語で表示されることも確認されていた。
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そんな状況下で明るみに出たのが今回の技適通過。日本での発売への関心が高まると同時に、既に米国から輸入したグーグルグラスを使用中の開発者たちからも大きな関心を集めている。

先日、総務省はソフトバンクと協同でグーグルグラス向け観光ARアプリの実証実験を広島市で開催。その席上で担当者が「ここにある(審査を特別に通した)3台のGoogle Glass以外は不法無線局です」と発言したことが物議を醸したが、技適の通過=「入手済みのグーグルグラスを大っぴらに使って良い」ということにはならず、現在国内で使用されているグーグルグラスが“違法状態”にあることに変わりは無い。

ただし、今回の技適通過により国内での使用解禁が、あと一歩のところまで来たことは事実。具体的にはグーグル側のアップデートで、端末内に技適マークの表示が確認された時点で、国内での使用は合法化されることになる。

既に日本人向けにグーグルグラスアプリの開発を行っている開発者も多数存在するだけに、今後の動向が大いに気になるところだ。(Google Glass Info)