日本航空が5月上旬から開始したグーグルグラスの業務利用に向けた実験が順調に進んている模様だ。この試みはJALと野村総合研究所が協同で、ハワイのホノルル空港で実施しているもの。

航空機の整備作業にあたるスタッフがグーグルグラスを着用し、作業中の画像データなどを日本のJAL本社に送信。本社のスタッフが作業状況をリアルタイムに把握し、作業内容のダブルチェックや、指示を与えることで業務効率の向上や作業負担の軽減を図っている。

5月27日、JALの公式フェイスブックには現場のスタッフの福田さんから下記のような投稿がアップされた。
みなさま、こんにちは!日本航空整備士の福田(写真左)です。 今日はここ、ホノルル空港から現在日本航空とNRI(野村総合研究所)さんが取り組んでいるGoogle Glassの実証実験についてご紹介します。
福田さんによると「空港の仕事は身体や手足を動かす場面が多く、“ハンズフリー”な作業環境を作れたらより安全でかつスピーディーな対応が可能になるのでは」といった思いから、日本航空は今回の実証実験を行うことにしたとのこと。
例えば、ホノルルに留まっている飛行機に問題があった場合、整備士は飛行機の状況をGoogle Glassを使って日本のサポート組織に“実況中継”します。サポート組織は遠隔操作で必要なマニュアルをホノルルにいる整備士に送信し、作業指示を出します。ホノルルの整備士はグラスに映った資料を確認しながら、現場で適切な整備作業を瞬時に実行できます。飛行機を定刻に出発させるための、大きな助けになるかもしれません。

この投稿に対し、ユーザーからは、

「かっこいいですね!」
「未来を感じますね」
「新しい技術にチャレンジするJALの取り組みにエールを送ります。この実証実験を通じ、新しい取り組みが身を結ぶと良いですね」

といったコメントが100件以上も掲載。この投稿の「いいね」の総数は1万件を超えており、今回の実験は日本航空のPRとしても、かなりの成果をあげられたと言えそうだ。

グーグルグラスは現在、米国在住者限定で開発者版を1500ドルで販売中。国内では総務省の技術基準適合証明(技適マーク)が得られない事情があり、JALでは米国の拠点での実験を検討。ホノルル空港は便数が多い(1日6便)上に、温度が高く日差しが強いため、過酷な環境下でもグーグルグラスが実用に耐えうるかを検証できることから選ばれたという。

航空業界では今年2月に英国のヴァージン航空が、顧客サービスの現場にグーグルグラスを導入。グラスだけでなく、アップルのPassbookアプリとiBeacon技術を活用し、旅行者に様々なサービスを提供し好評を得ている。日本では“技適“という厚い壁があるかもしれないが、この流れがさらに加速していくことを期待したい。(Google Glass Info)

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