グーグルグラスが密かに日本語対応を進めていることが明らかになった。既に複数の開発者ブログで報告されているが、4月15日にリリースされた最新版アップデート(XE16)内に大量の日本語リソースが含まれていることが発覚。地域設定を変えることにより、操作メニューを日本語で表示することが可能になっている。
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Google検索では日本語音声での検索も可能。例えば「せんとうきと発音すれば“戦闘機”のwikipeiaが表示される」(日本語化の手順を公開している開発者・あきたじゅん氏)といった具合に、自然な日本語文での検索が可能になっている。

また、音声関連のapkファイル「GlassVoice.apk」内には「写真撮って」「ビデオ撮って」「経路を検索」「電話かけて」といった具合に100以上に及ぶ日本語の音声コマンドが存在することも確認された。これらの音声コマンドは現状のグーグルグラスで作動させることは不可能だが、一部の開発者の間では「グーグルが日本でのリリースを前に、テスト的に組み込んだものでは」という見方が広がっている。
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さらに、今回のAPKファイルが非常に興味深いのは、現状のグーグルグラスには存在しない様々なコマンドが英・日の2言語で用意されている点。例えば「turn the flashlight off(フラッシュを消して)」という命令が記載されているが、現行モデルのグーグルグラスにフラッシュ機能は存在せず、これは次期バージョンのグラス向けのコマンドと推測される。

また「capture a panorama(パノラマ撮って)」、「recognize_this_song(これは何の曲?)」「 remember where I am(いた場所を記録して)」といったコマンドに加え「create_a_three_d_model(3Dモデルを作って)」など、Project Tangoを連想させるものまで組み込まれている点も注目を集めている。

ニュースサイト「Google Glass Geeks」はこの件に関し「日本の人々は他の国と比べ、テクノロジーに関心が高い人が多いことで知られている。グーグルとしてもその言語に対応することで、グラスへの関心を高めたい狙いがあるのに違いない」と分析。「グーグルはグラスを日本人ユーザー向けにリリースする準備を進めており、おそらく既にそのテストを開始したと考えられる」と述べている。

グーグルグラスの米国以外での展開に関しては昨年9月、ウォールストリートジャーナルが記事化。「米国よりもさらにプライバシー意識が高いヨーロッパでは、法整備の必要もあり、実現には数年が必要」と分析していた。2014年度中には一般発売が予定されているグーグルグラスだが、日本発売に向けて大いに関心が高まりそうだ。(Google Glass Info)

参照リンク:
Google Glass XE16 を日本語化する方法

Google Glassの日本発売が近いかもしれないことがOSのアップデートで発覚!!