米国ボストンのBeth Israel Deaconess Medical CenterのJohn Halamk氏は、Google Glassを救命医療現場で活用するシステムを考案した。これは医師が治療室に入った際、壁に掲示されたQRコードを読み取ることで、グーグルグラスに患者のデータを表示。医師はハンズフリーで情報を取得しつつ、患者の治療に当たれるというもの。
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Halamka氏らは既に3ヶ月に渡りこのシステムを運用し、今月後半にはさらに多くの医療現場で使用できるように公開する予定。プライバシー保護の観点から患者のデータはグーグルのサーバーには送られず、全て病院内のデータシステムにとどまる設計になっている。

米国の医療現場では既にiPadなども広く使用されているが、今回のGoogle Glassを用いたシステムは「患者から一瞬も目を離すことなく情報を入手できる」ことが特徴。タップやスクロール、音声コマンドなどの操作でリアルタイムに情報を取得可能だ。

Halamk氏らはベータ版のテスト期間中、外部バッテリーパックの採用やQR code読み取り機能の向上、既に現場で使用中のiPhoneとの連携などの機能修正に取り組んできた。

テストを行った医師、 Steve Horng氏によると「このシステムは脳から大量出血を起こした患者の治療の際に、大いに役立った」とのこと。「問題の患者は血圧降下剤に対し強いアレルギー反応を持っていたが、Glassに表示された情報ですぐにそれを知ることができた。対応を誤れば重大な後遺症が残ったり、最悪の場合死を招く可能性もあった」と語っている。

Beth Israel Deaconess Medical Centerでは既に4名の医師がGoogle Glassを使用中。少なくとも10名の医師が今回のシステムの実証を行ったという。Halamka医師によると「ハンズフリーで即座に必要なデータにアクセスできるウェアラブル機器は、救急医療の現場でタブレットに代わる存在になる」とブログで述べている。
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John Halamka氏はスタンフォード大学を卒業後、2001年にはハーバード大学医学大学院の情報主任に就任。2012年にはOpen Source Electronic Health Record Agentの主要メンバーにも選出され、医療現場への最新のテクノロジー導入に取り組んできた。(Google Glass Info)


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