米海軍の太平洋艦隊司令官、ハリー・ハリス氏(57)は先週行われた軍関係者のイベントにGoogle Glassを着用して登壇。グラスを「クールなウェアラブルデバイス」と表現し、将来的に軍の装備として適用されることがありうると述べた。
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スピーチが行われたのは2月11日にサンディエゴで開催されたWEST 2014 conference。ハリス氏はスピーチの冒頭の6分間に渡りグラスを着用し、米海軍が今後新たなテクノロジーを積極的に取り入れていくことが必要であることを述べた。

ハリス氏の発言の骨子は下記の通り。

我々が今後、導入を検討したい項目は多岐に渡る。新たなプラットフォームや、武器システム、サイバーツール、携帯端末、そして私が今着用しているようなウェアラブルな視認デバイスだ。戦時において活用可能なテクノロジーに我々は関心を持っており、そのデバイスが十分にタフで、陸上であっても海上であっても信頼性が高く、安全で、さらにはコスト的に見合うものなのかどうかを見極めようとしている。

私が本日、身につけているようなウェアラブルコンピューターは、現状では完璧なデバイスとは言えないが、将来的には大きな可能性を秘めたツールと言える。

1956年に横須賀市で生まれたハリス氏は米軍人の父と、日本人の母を持つ日系アメリカ人。昨年10月の司令官就任時には「太平洋艦隊初の日系人司令官」として日本のマスコミでも大きな話題を呼んだ。11月には長崎県佐世保市の東山海軍墓地を訪問。旧帝国海軍の軍人らを顕彰した「海の防人之碑」に献花したことも報道された。

先日は米国の消防士のGoogle Glass活用や、ニューヨーク警察のGoogle Glassの導入検討が話題になったばかりだが、グーグルグラスの軍事目的利用が政府高官により言及されたのは、今回が初めて。(Google Glass Info)