米国のニューヨーク市警察(NYPD)がGoogle Glassの導入を検討している模様だ。ニュースサイトVentureBeatが伝えている。

グーグルグラスはテロ容疑者の捜査の現場などで活用される見通し。ニューヨーク市警察担当者は「我々は既に数個のグーグルグラスを入手し、具体的にどのような利用法がふさわしいかを検討している」とコメントしている。copny
犯罪捜査の現場でデジタルガジェットが活用される事例としては、サンフランシスコ市警が捜査員にGALAXY S4を配布。現場の警察官らが犯罪履歴の照会や逮捕状の管理、容疑者の写真の照合に役立てている。

グーグルグラスはそれと同様の役割を果たし、また「将来的には顔面認証機能を捜査に役立てることもありえる」とサンフランシスコ市警担当者は話している。しかし、顔面認証機能を使わずとも、グーグルグラスと警察のデータベースが連携することにより、捜査の効率が大幅にアップすることは確実。録画機能やボイスメッセージ機能の利用で、これまで調書の作成にかかっていた手間を大幅に削減できることも期待されている。

全米最大の捜査機関であるニューヨーク市警察は約3万5千人の職員を擁し、もしこれが実現すればGoogleにとっては彼らが重要な顧客になることも考えられる。また、この流れが世界の警察関係者に波及するとしたら、巨大な需要が見込めることになる。

しかし、捜査機関のグーグルグラス利用についてはGoogleとしては、無条件に歓迎できる事態とは言えない。
昨年11月には米国家安全保障局(NSA)がGoogleのデータセンターの通信を傍受していることが報道され、大問題に発展。エリック・シュミット会長が「事実であるとすれば常軌を逸しており、おそらくは違法である」とコメントした。

また、サンフランシスコの市民団体の間では、グーグルグラスの使用が無実の市民の権利を侵害するという声も高まりつつあるなど、警察のグーグルグラス利用は新たな論争の火種になりかねない。

今回の件に関しGoogleの担当者は「Googleが捜査機関に協力している事実はなく、ニューヨーク市警察がグーグルグラスを入手したとしたら、それはexplorerプログラムを通じて入手したものだろう。explorerプログラムは米国在住のあらゆる職業の人々に門戸を開き、医師や消防士や子を持つ親たちにも利用されている」とコメントしている。(Google Glass Info)

Photo: David Merrett(flickr)