2013年12月31日、世間は紅白のあまちゃんの話題でいっぱいだった大晦日、私はまったく別のことでアタマが一杯になっていました。そう、この日はじめてGoogle Glassを手にしたのです…そこから1ヶ月、毎日Google Glassを使うなかで、いろいろと分かってきたことがあります。人からちょっと借りたくらいでは分からない部分も含めて書いてみたいと思います。
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日本的英語が通じない
 
Google Glassを使う時に一番問題となったのはこの部分でした。私は日本生まれの日本育ち、生粋の日本人ですから英語は仕事で少々使う程度。

電源を入れ、セットアップを終えて「OK Glass!」と話しかけたのですが、なかなか認識してくれません。

「オウケィ、グラァァス」「オーーーケイ、グラァーーーーース」など、と試行錯誤してもダメ。そして繰り返すこと数回、ふとアタマに海外ドラマの映像がよぎり「オケィ、グラァス」と、やや早口に話すと、ようやく認識してくれました。

その他の音声コマンド類もいろいろ四苦八苦。一番困るのが道案内で場所を入れる場合…これは本当に英語での認識はほぼ不可能でありました。とりあえずは将来的に日本語対応がなされるまでは難しいのかもしれません。
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英文しか入力できない

上の続きでもありますが、利用可能な言語は現段階では英語だけです。
TwitterやFacebookアプリケーションが公式で対応していても、使用できる言葉は英語だけ。しかも話して認識させなければなりません。まあ「Good Morning」とかそういうのはわりとすんなり入ります。せっかく設定でSMSの受信が出来るようにしているのですが、返事はスマートフォンを出してそちらから送信しています。

バッテリーが保たない

これは毎日使っていてもっとも切実に改善を願うところですが、バッテリーが本当に持ちません。
朝電源を入れて仕事場に着くまでに、もう半分近くになっていることもあります(GPSやカメラを多用すると減りがはやいとも言われていますが、一定ではないようで、公式コミュニティでも様々な意見が上がっています)。

これはもう致し方ないので私は仕事場で充電するようにしています。幸いなことにmicroUSB端子での充電に対応していますし、万が一外出時にバッテリーが減ってしまった場合にも、モバイルバッテリーで応急処置しています。海外ではサードパーティから、レンズストラップのようにバッテリー装着可能なアクセサリーの開発なども発表されています(現段階で出荷はされていません)。

音楽プレーヤーとしてはイヤフォンが貧弱

私が最も使う機能はカメラと音楽プレーヤー機能なのですが、音楽を楽しもうとすると、どうしても先のバッテリーが弱いという問題もありますが、イヤフォンにも不満があります。

基本セットで付属してくるイヤフォンはモノラルイヤホンで右耳だけ用のものとなっています。別途追加で両耳用のイヤフォンも購入はできますが、microUSBコネクタに装着するタイプの専用イヤフォンしか利用できません。

3種類ほどスマホ用のmicroUSBをイヤフォンジャックに変換するアダプタを装着してみたのですが、認識しませんでした。好みのイヤフォンが利用可能な通常のイヤフォンジャックが装備されてほしいと思います。
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画面が思ったよりクッキリ見えない

使ったことのない方が想像するGoogle Glassの見え方は、アニメやSFのように目の前にクッキリはっきり情報が表示されている状態だと思いますが、現段階のグーグルグラスはそこまで凄いものではありません。

実際の見え方は、半透明な画面が視界のいち部分に浮かんでいる程度のものです。映画などを見たいのであれば、それ専用のデバイスを購入されたほうがよいでしょう。モニタの解像度は640×360で、25インチ程度の画面が8フィート(約2.4メートル)先に見える、と数値上では公表されていますが、見え方はこんな感じです。
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それでも、もう手放せないグーグルグラス

細かな不満は多々あるGoogle Glassですが、1ヶ月を一緒に過ごして思うのは、もう多分手放せないな、ということ。

朝、家を出る前に充電ケーブルを外し、イヤフォンを付け、電源スイッチを入れて1日がはじまります。

まずは「Google Play Music」で音楽を再生しながらバス停に。バスに乗りながら今度は音楽を一時停止して「CNN Breaking News」で動画ニュースを眺めたり「The New York Times」の最新記事を音声で確認しながら英語の勉強。

駅についたら、歩きながらまた音楽を流しつつ、職場の最寄り駅まで。もちろん、その間にTwitterのリプライが届いたり、夫からのSMSが届くことも。勤務中はさすがに外しているので、その間に充電します。

帰り道ではまた音楽を再生しながら、「Strava Run」でウォーキングを。歩きながら気に入った風景をカメラで撮影してTwitterやFacebook、ブログに投稿、目的地に着いたらトレーニングデータをアップロードしたりしています。その他にもジムトレーニングアプリ「LynxFit」やFoursquareのチェックインアプリ「Glasquare」、レシピアプリである「Allthecooks Recipes」「KitchMe」なども入れてシーンに応じて利用しています。

しかし、1ヶ月のあいだ毎日通勤で歩きながら掛けていて、一番すごいと思う部分は、グーグルグラスが日常の動作を全く妨げない点です。

最近は「歩きスマホ」が問題になっていますが、グーグルグラスが視野を奪ったり、歩行の妨げになることは全くありません。サスペンド中は基本的には何も見えません。通知に関してはその状態からアラートが表示されたり、音声で通知が届く程度です。

そもそも「見えにくい」画面ですから、詳細は連携先のスマートフォンで確認し、後で見たり操作したりしてください、ということになります。また、スマホの通話をBluetoothヘッドセットのように受けて通話することも出来ますし、言語対応さえ完了すれば、手がふさがっていても声で操作してメールに返事を書いたり、Twitterへのリプライを送信したりすることも出来るようになるでしょう。

実際に使いこんでみるまでは、こういうことは分かりませんでした。

「ちょっと試したらきっと飽きるだろう」程度の、普通のガジェットと捉えていたのですが、実際に使ってみるとあまりにも生活の中にすっきり溶け込んで使えていて、本当に驚きます。

とはいえ、まだまだダメな部分があったり、製品版ではないので日本語での利用には制限があるなどの問題はありますが、それを補うだけの楽しさや便利さ、そして何より新しい視点を与えてくれるツールとして、グーグルグラスは先んじて使うだけの価値は十分にある製品だと思います。

ところで、昨日(1月28日)はついにグーグルグラスの「公式メガネフレーム」(225ドル)がリリースされました。これまでは1種類のサングラスタイプのシェードしか付属していなかったGoogle Glassに、新しい4種類ものフレームが登場したわけですが、この中でも個人的には「Curve」という丸みのあるデザインのフレームが気に入っています。
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この写真を見ていると、なんとなくアンジェラアキさんのようにも見え、是非彼女にGoogle Glassをコンサートでかけて映像を録画して欲しい!なんて思ってしまいました。

サングラスから伊達メガネ、あえて太めのフレームやカラーフレームでファッションを楽しむメガネ男子、女子ブームも到来しています。今回の公式フレームの登場で、Twitter上でも「これで見た目の不自然さもなくなるね!」「お洒落なフレームだからつけてみたい」という声も出はじめました。

さらに、ここに来てようやくGoogleから正式に「2014年の後半には製品版を出す」とアナウンスがありました。ファッション的な意味合いでも注目度抜群のアイテムになりつつある、グーグルグラスの今後からますます目が離せません。
 
りんぽん