米国では既に2万人以上が利用していると言われるグーグルグラス。今年中には日本でも発売が噂される中、本日ヤフーニュースに掲載されて大きな話題になったのが「Google Glassに模造刀なみの法規制を」と題した一文。

執筆した甲南大学法科大学院教授・園田寿氏は「この種の道具は一度解放してしまうと後戻りができませんので、今しばし立ち止まって、その危険性について議論しなければならないと思います」と記述。

先日米国で発生した、映画館でグーグルグラスを着用した男性が盗撮を疑われ、連行された事件などを例にとり、今後「日本でも同じようなことが起こるのではないか」と懸念を表明。

さらに「公共の場で個人的に使用されるGoogle Glassは、まさにプライバシーを侵害する“動く監視カメラ”となるのです」と述べ、グーグルグラスがいかに危険なデバイスであるかを力説している。674x501_1436300_1544233_1383228977
園田氏の指摘にはいくつかの事実誤認やGoogle Glassに対する無知が見えるが、それは後述するとして、ここで紹介したいのは、米国で販売が開始されたグーグルグラス専用のレンズキャップ。

このレンズキャップはニューヨーク在住のTodd Blatt氏が考案。昨年6月に「グラス専用のクールなレンズキャップを3Dプリンターで作成したい」と、KICKSTARTERで資金集めを開始したところ見事2400ドルの資金調達に成功。

その後、製作は順調に進み、先日は販売サイトも開設。1個9.99ドルの通常バージョンのほか、“ON AIR”とデカデカと書かれたジョーク版を14.99ドルで販売中だ。 1
Todd氏によると「このキャップでグーグルグラスのレンズをカバーすれば、盗撮なんかしてないことは誰から見ても明らか」とのこと。

米国ではグーグルグラスのプライバシー侵害への懸念が高まる中、既にグラス着用者お断りのカフェやレストランも登場していたが、Todd氏のレンズキャップはそんな状況へのユーモアを交えた回答といえるだろう。

さて、ここで冒頭の園田氏の件に話を戻そう。園田氏はGoogle Glassに顔認証技術を組み合わせ、見ず知らずの相手の犯罪歴まで明らかにしてまう仕組みが「実用化されている」としているが、この技術の利用はGoogleにより現在は制限されている。

また、「撮影中は赤いランプが点灯する」という記述もあるが、そんな機能はグーグルグラスに無く、園田氏が思い込みで今回の文章を執筆したことは明らか。 そもそも「Google Glassに模造刀なみの法規制を」というのがトンでもなく極端な話。ネット上では「確信犯的にネタとして書いた文章では」との指摘も出ているが、このところグーグルグラスに関する世間の関心が急激に高まっていることだけは確かだと言えそうだ。(Google Glass Info編集部)
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