2014年度中の発売に向けて期待が高まるGoogle Glass。既にGlass専用アプリの開発も、一部の開発者たちの間でスタートしている。ここではITジャーナリスト・Rachel Metz氏が MIT Technology Reviewに寄せた一文Google Glass Developers Strive for Hit Apps(「ヒットを狙うGlassアプリ開発者たち」)を参考に、その現状についてお伝えしたい。
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http://www.momentcamera.com/
数秒ごとにGlass装着者の目の前の人物の顔を認識し、記録していくアプリ。Glassの加速度センサーやジャイロスコープ、コンパスを利用して最適な瞬間をスナップ。画像は独自のサーバーに転送され、後からベストと思われる写真を自動的に抽出する。ハンズフリーで写真が撮れるため、会話を中断することなく写真撮影が行える。
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http://borg.cc.gatech.edu/ccg/?q=projects/cog
主に聴覚障害者向けに考案されたアプリの一つ。誰かがスマホに話しかけた言葉を、テキスト情報としてGlassのディスプレイに転送する。GoogleでGlassプロジェクトのテックリーダーを務めるThad Starner氏が開発。聴覚に障害を持つユーザーも、相手の顔を見ながら自然な姿勢で会話を続けることが出来る。


Glass向けに全くアプリを開発する流れの一方で、従来のスマートフォン向けアプリをGlass向けに転用する試みも盛んになりつつある。Google Glassには2.5メートルの距離から眺める25インチのHD画面に相当するディスプレイが装備されているが、多くのアプリはその利点を活かそうとしている。
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http://www.questvisual.com/us/
Android、iOS向けアプリとして既におなじみのアプリ「Word Lens」のGoogle Glass版。スマホのカメラで表示した外国語の道路標識などのテキスト情報を、即座に翻訳してディスプレイに表示する。開発元のQuest Visual社は2か月でGlass版を開発したとのこと。基本的な機能はスマホアプリ版と全く変わらないが、翻訳の際には"OK, Glass, translate this" (Glassよ。翻訳せよ)と音声で命令する。

Google Glassはアンドロイドをベースとしたデバイスのため、Androidアプリの開発経験を持つデベロッパーは、比較的容易に開発を行うことができる。しかし、開発者がアクセスできる機能の一部には制限が設けられ、特に〝facial recognition〝(顔認識)に関わるものは厳しく制限されている。

顔認識は街で出くわした人物の情報を、その場でデータベースから取り出す技術を意味するが、Googleとしては「厳格なプライバシー保護のための施策が実現されない限り、その実装は認可できない」とのスタンスをとっている。(ただし、Googleが認可するかどうかはさておき、顔認識機能のAPIはいくつかの企業によって開発が開始されている。その分野で最も有名な企業・Lambda Labsは既にそのAPIをサイト上で公開中だ)。
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Google Glassはデバイス自体がまだ発達段階にあり、アプリ開発にあたっても様々な課題が懸念されている。その最大の問題と言えるのがバッテリー寿命の問題。Googleが公開した技術仕様書によると、「標準的な使用状況でバッテリーの持ちは一日程度」とのことだが、有名ブロガーのロバート・スコブル氏の報告によると「動画撮影の場合、45分程度が限界」との指摘もあがっている。(Google Glass Info編集部)