聴覚障害者のコミュニケーションを助けるアプリ「Captioning on Glass」がグーグルグラスの公式アプリリスト、MyGlassに登場した。ジョージア工科大学の研究チームが開発したこのアプリは、発話者の言葉をリアルタイムでテキストに変換。グーグルグラスのモニターに表示するもの。
1a
相手の言葉が音声で聞き取れなくても、発言内容がモニターに字幕表示されるため、難聴者でもスムーズに会話を行うことができる。研究チームを率いるJim Foley氏自身が、難聴に悩まされていることから発案された。
5
「Captioning on Glass」は同名のアプリをグーグルグラスとスマートフォン(現状ではアンドロイドのみ対応)にインストールして使用する。使用手順は下記の通り。

1)グーグルグラスとペアリング(同期)したスマホを発話者(会話する相手)に渡す。
2)発話者はスマホの専用アプリで“Tap to talk”ボタンを押して話す。発言内容はグラスとスマホにリアルタイムでテキスト表示される
3)音声認識にミスがあった場合、発話者は編集ボタンで発言を修正することが可能。表示が見にくい場合はテキストを拡大表示することも可能。
1d
Foley氏によると「このアプリは私のような難聴に悩む者が、相手の表情や唇の動きに集中しつつ、スムーズな会話を行う手助けになる。聞き落とした単語をさかのぼって確認することもできる」とのこと。

類似したアプリとしては、リアルタイム翻訳アプリ「captions」が非常にクオリティの高いプロモ動画で注目を集めている(公開時期は未定)。

GLASS - "Captions" Short Film from everdream on Vimeo.

しかし、captions(上の動画のアプリ)の場合は相手の発言をグーグルグラス本体のマイクで拾うため、周囲の雑音が混じり、誤認識が発生することも懸念される。

「スマホを仲介して会話を行うのは、周囲からは奇異に見られるかもしれないが、この仕組み(Captioning on Glass)であれば、音声認識ミスも最小限に留められる」(Foley氏)とのこと。 
1b
「Captioning on Glass」の開発はジョージア工科大学のThad Starner氏の監修のもとで行われた。Starner氏は米国のウェアラブルテクノロジーの第一人者として知られ、“augmented reality”(AR)という言葉を1990年に生み出した人物(Thad Starner氏の詳細はこちら)。

「このアプリは初対面の人物との会話に最適な手段ではないかもしれないが、友人や信頼できる知人、もしくは支払いの場面などでの利用を想定している」(Starner氏)とのこと。

研究チームでは今回のアプリに続き、外国語をリアルタイムで翻訳し、グラスのモニターに表示するアプリも開発中。英語、スペイン語、フランス語、ロシア語、韓国語、日本語に対応を進めている。(Google Glass Info)

参照:Researchers create software for Google Glass that provides captions for hard-of-hearing users(Georgia Tech:ジョージア工科大学のオンラインマガジン)