航空業界での導入が相次ぐグーグルグラスだが、米国では新たにプライベートジェット専用のグーグルグラスを活用したサービスが始動した。発表を行ったハネウェル社(Honeywell International)は売上規模370億ドルを誇る世界的企業。13万人の従業を抱え、米航空宇宙局やボーイングなどに技術サービスを提供するほか、ビジネスジェット分野の有力企業として知られている。
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ハネウェル社のサービスは機内で客室乗務員がグーグルグラスを着用することにより、従来以上にクオリティの高い顧客サービスを実現するもの。乗務員はキャビン内の湿度の管理や、窓のシェードの上げ下ろし、到着予定時刻の把握といった基本的タスクをハンズフリーで実行可能で、これまでより顧客のケアに集中できる。
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また、乗客リストを参照し、顧客それぞれの食事や新聞の好みといった情報も把握できるため、カスタマイズ性の高いサービス提供が可能。公開された動画ではゴージャスな機内でのサービスに、グーグルグラスが非常によくマッチしていることが確認できる。
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ビジネスジェットは「欧米では欠くことのできないビジネスツールとして発展。その利用はTop層だけでなく、中間管理職や専門技術者の緊急出張等に利用されている」(日本ビジネス航空協会)とのこと。2011年度の資料によると米国内では1万2千機以上のビジネスジェットが登録。ブラジル、フランス、カナダでも数百機以上の登録が確認できるが、日本国内での登録はわずか90機程度。

「ビジネス機はぜいたく品との根強い偏見があり、日本におけるビジネス航空の活用は非常に遅れている」(前出・日本ビジネス航空協会)とのことだが、最近では羽田や成田での発着枠も増加傾向にあり、今後の成長が期待されている。日本でもグーグルグラスを活用し、高度な“おもてなし”を実現する企業が現れるのか。今後の動向に注目したい。(Google Glass Info)

Google Glass Now Serving In-Flight Needs - PSFK