グーグルグラスには、これまで活用されていなかった潜在能力が隠されている--。MIT Media Lab(MITメディアラボ)とGeorgia Tech(ジョージア工科大学)の共同研究チームは、グーグルグラスで「心拍数や呼吸数を正確に検知できる」という研究結果を発表した。1
公開された資料によるとグーグルグラスに内蔵のジャイロスコープや、加速度センサー、カメラを活用することで、FitbitやJawboneに劣らない精度の生体データが取得可能とのこと。人間の呼吸や脈拍は、頭部の微細な動きから検知することが可能だが、グーグルグラスから取得されたデータを分析することで、ほとんど誤差のない数値が検出できることが証明されたという。

資料によると実験は男女12名の被験者を対象に実施。立った状態や、椅子に座った状態、寝た状態など、様々な姿勢で計測されたほか、自転車を漕いだ後など、運動後の数値も測定された。
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実験を通じ、グーグルグラスの各センサーが捉えた被検者別のデータを解析することに成功。加速度センサーは頭の直線的な動き。ジャイロスコープは頭の回転。そしてカメラは被検者の視界の微細な揺れを記録できることが確認された。

「最も正確な脈拍や心拍数はジャイロスコープで取得できる」というが、非常に興味深いことに「YouTubeにアップされた動画からも、ほぼ正確な心拍数を推測することが可能」だという。

研究チームのリーダー、Hernandez氏によると「ジャイロスコープ、加速度センサー、カメラ。この3つの組み合わせには様々な可能性が潜んでいる」とのこと。「今後の研究では、カメラが取得した映像と着用者の身体反応を分析することにより、グーグルグラス着用者の精神状態を分析する研究を行いたい」としている。

今回の研究結果は11月にギリシャで開催されるmobihealthカンファレンスの場で発表される予定だ。(Google Glass Info)